インタビュー 児童書作家の風野潮さん 『氷の上のプリンセス シニア編 1巻』は新キャラと一緒にもっと応援したくなる!

講談社青い鳥文庫から2022年4月に刊行された児童文学、『氷の上のプリンセス シニア編 1巻』について作者の風野潮さんにうかがいます。


タイトルバナー
 
日本YA作家クラブ 会員インタビュー 第6弾は、会員さんへのアンケートとメールのやりとりをもとに、世話人の梨屋アリエが報告します。最新のYA作品や、みんなが知っているYA作品、YA層に読んで欲しい作品、その他、会員さんの情報としてYA作品以外の本の情報も、発信していきます。掲載順は、会員さんのお仕事のご都合に合わせて、決めていきます。更新は不定期になります。どうぞよろしくお願いします~。
この記事はシェア大歓迎です。拡散のご協力をお願いします。
 

風野潮さんにインタビュー

  

風野潮さんは講談社児童文学新人賞受賞のデビュー作『ビート・キッズ』で、野間児童文芸新人賞と椋鳩十児童文学賞も受賞されて、トリプル受賞の鮮烈デビューを果たしました。『ビート・キッズ』は映画化もされました。音楽ものやスポーツもののリアリズムのエンターテイメント作品のほかにも、ファンタジーやSFの作品も書かれています。2014年03月からスタートした「氷の上のプリンセス」シリーズは、「ノービス編」(全10巻)、「ジュニア編」(全11巻)、そして今回スタートした「シニア編」と、ファンを増やし続けています。


『氷の上のプリンセス シニア編』の内容を、一言で言うと?

(風野さん)内気で泣き虫だけど、フィギュアスケートがなによりも大好きな主人公・かすみが、いろいろな壁を乗り越えてトップスケーターへと成長していくお話です。


(梨屋)新シリーズは「シニア編」になり登場人物が高校生になりましたが、おおよその対象年齢はどのようでしょうか?


(風野さん)元々は小学3、4年~中学生の読者さん向けに書いていますが、読者ハガキを見ると小学1年生からスケートファンの大人読者さんまでいらして、幅広い年代の方に読んでいただいているようです。


(梨屋)青い鳥文庫のメインの読者さんを中心に、ファンの層が広かっているのですね。  小学6年生だった主人公が高校生になって、さらなる挑戦をしていくのですから、第1巻からずっと読み続けてきたファンの方も感慨深いでしょうね……。

 かすみちゃんにモデルはいるのでしょうか?


(風野さん) 主人公のかすみの初期設定は、まんま「自分」でした。内気、口べた、落ち込むとすぐに「自分なんかダメだ」と言う……でもスケート(自分の場合は「物語を書くこと」)だけは大好きでやめたくない。かすみが周囲の助けや憧れの人に追いつこうとする気持ちを支えに成長していくように、自分も成長していけたらいいな……と思いながら書いていたのですが、今では、かすみの成長が早すぎてすっかり置いてけぼり状態です(笑)。


タイトルや装丁について


(梨屋)ノービス編第1巻が出て、書店で表紙をはじめて見たとき、イラストの女の子のあまりのかわいさに目が離せなくなりました。「こんなかわいい表紙の本、反則じゃん!!」と思いました(笑)。衣装もとても素敵です。表紙イラストもこのシリーズの魅力ですね。

(風野さん)ほんとうにNardackさんの表紙なくして「氷プリ」は語れません! 毎巻、表紙に描いてくださる、可愛い衣装を着たキャラたちを見ることが私の一番の楽しみなんです! 装丁のデザイナーの久住さんもタイトルデザイン等にこだわってくださって、ノービス編、ジュニア編、シニア編で文字の形が変わっているんですよ。

(梨屋)あ、本当だ! 文字の形が違います。ジュニア編はプリンセス感がアップしてます。Nardackさんの美しいイラストだけでなくデザイナーさんの工夫もあるのですね。ノービス編の表紙はサブタイトルが流れているメロディーのようでぴったりですね。  そういえば、このシリーズのタイトルも、とても印象的なタイトルです。


(風野さん)最初、なかなかいいタイトルが思い浮かばなかったのですが、取材に行った小中学生の大会やスケートクラブの発表会などを観ているうちに、日本代表のようなトップ選手だけじゃなく、音楽に乗ってすべる楽しさを表現できる人はみんな、氷の上では「プリンセス」や「プリンス」なんだ、と思った事から今のタイトルになりました。


(梨屋)なるほど! そのひらめき、すてきです~。ホントにそうですね!

 ところで、ジュニア編には「第3.5巻」があるのですね。短編集ということですが、これはいったい……?


(風野さん)3巻の原稿を書き上げた頃に、夫の母が寝たきりになり、しばらく自宅で介護することになりまして。栄養点滴のパック交換や痰の吸引などの命に関わるケアを、私がやらなければ義母は死んでしまう……というプレッシャーで書くことに集中できなくなって担当さんとの電話中に泣き出してしまったこともありました。そこで、あまり長時間集中せずに、短いお話でも書いてみたらどうか……ということになり、あの「3.5巻」になったわけなんです。でも、いつものかすみの一人称ではわからない「ほかのキャラから見たかすみの姿」を読者さんに見てもらえて、結果的には良かったんじゃないかなと思っています(^_^)


(梨屋)シニア編のストーリー、今後はどんなふうになっていくのでしょう? 新しい出会いは? ライバルは? 高卒後は? 詳しく聞いてみたいところですが……秘密でしょうか?


(風野さん)ストーリー展開は秘密です(汗)が、シニア1巻の中に、心強い味方キャラも、お騒がせ迷惑キャラも、新たに登場していますので、彼らが今後かすみにどんな影響を与えていくのか、ご期待ください!

コロナ禍のせいで、今現在の実際の試合形態とかなり違っている所もありますが、とにかく、かすみたちの世界での『北京オリンピック』まではノンストップで突っ走っていけるよう、がんばって書きますので、かすみや冬樹たちがメダルをとれるように、応援よろしくお願いいたします!!


◇青い鳥文庫サイトの『氷の上のプリンセス』ページ

 http://aoitori.kodansha.co.jp/series/koori/



新刊関連のイベント情報


大阪府和泉市のTRCシティプラザ図書館にて7月10日に講演会を予定しています。

 演題「夢も悩みも物語にして」

近影
還暦の赤着物にお気に入りの雪の結晶模様の帯


風野潮さんProfile


大阪府和泉市出身、大阪府箕面市在住

児童書作家

Twitter https://twitter.com/ushio_k






執筆以外の最近の活動や関心ごとを一言おねがいします。


(風野さん) 以前は裁縫やアクセサリー作りが趣味だったのですが、義母の介護生活が始まった2018年からしばらく何もできずにいました。義母が療養病院に入院できてから少し時間ができて、ドールのカスタムを新たに始めました。全部が手作りではありませんが、作品のキャラクター風のドールを作っていろんなシチュエーションで写真撮影をしています。シニア編の衣装は、実物大ではなくドールサイズで作ろうと思っています。既に推しスケート選手(^_^;)のドールサイズ衣装は作って飾ったりしています。あと、最近は「氷プリ」で演じている曲をピアノで弾いてみるのがマイブームです。

上左 氷プリノービス編のシンデレラの衣装を作ってみたもの

上右 氷プリキャラ、かすみと冬樹のドール

下左 推し選手の手作りドール衣装展示箱(汗) 下右 キャラドールの別バージョン(ミニかすみドール誕生日vr.)


(梨屋)「推し選手」の衣装の写真……みなさんすぐわかりますね! 写真の上部のお手紙の文字に正解が!!



その他の近刊


2021年12月『氷の上のプリンセス ジュニア編(10)』 (講談社青い鳥文庫)



風野潮さん ご協力ありがとうございました。



レター

日本YA作家クラブでは年に二回、図書館や学校図書館、読書推進活動をしている団体様向けに、ニューズレターを発行しています。


ニューズレターについての情報は、公式サイトを御覧ください。下の図からリンクしています。



バナー

この記事はシェア大歓迎です。拡散のご協力をお願いします。

閲覧数:327回0件のコメント